AFTER HOURS SESSION

Max Essa

- この度はご参加いただきありがとうございます。今回のミックスに込めた思いやアイデアについてお聞かせいただけますでしょうか?

新旧の様々なスタイルを、4つ打ちのビートで組み合わせていく形になりました。


- ミックスを作成する際のご自身のアプローチ方法について教えて下さい。

私は通常、ミックスの最初と最後をソフトにし、途中異なるテンポ、ジャンル、雰囲気の間を行き来するのが好きです。曲の並べ方、ドラマ、コントラストはとても重要だと思いますね。


- 新しい音楽を探す際に、どのような方法を好んでいますか?まだ実際にレコード店で音楽を探すのを楽しんでいますか? それともオンラインでの購入を好むようになりましたか?

以前ほどレコード屋でレコードを購入することは無くなりました。旧譜に関しては、現在DISCOGSをよく使っています。また、大阪のレコードショップRARE GROOVEや、東京のEAD RECORDSのオンラインで購入することが多いですね。
また、BANDCAMPをよく使っています。なぜならレーベルやアーティストに対して送金する最良の方法だからです。


- DJ活動以外で、あなたのクリエイティビティを刺激するものは何ですか?

月曜から木曜までは早起きして、毎朝数時間、新しい音楽のアイデアを試して、有望なものを発展させるよう努めています。以前にやったことのないことも試しています。多くの人々が、芸術は「ひらめき」から生まれると考えているようです。
まるでアーティストが突然素晴らしい音楽のアイデアや、本、絵画などを思いつくかのように。しかし、私はそうではないと考えています。毎日(可能であれば)少しでも作業をする必要があります。それが創造性を刺激する方法だと思います。


-DJとしてのキャリアをこれから始めようとする方々に向けて、なにかアドバイスはありますか?

それは難しい質問ですね! 過去10年間でDJの「世界」は大きく変わりましたが、自分自身の定期的なイベントやパーティーを始めることは、良いスタート方法だと思います。
他の都市のDJを招待してプレイしてもらったり、ネットワークを構築してみたりするのも良いでしょう。
また、どんな形式の音楽でも、大規模で多様なコレクションを築くことが重要だと思います。他の誰もプレイしないけれど、自分にとって最適なトラックを見つけたら、それらを頻繁にプレイし、自分のものにしてください。
それと、セットでただ1つのスタイルをプレイしないようにしましょう。プレイ中にリスクを取り、テンポやスタイルを変えることを恐れずに、プレイしている音楽のエネルギーに焦点を当ててください。


- 2024年はどのような計画を立てていますか?

私のレーベル”Jansen Jardin”は、いくつかヴァイナルのリリースを計画しています。数年間ヴァイナルをプレスしていませんでした!最初のリリースは6月か7月になることを願っています。また、すぐにPaper Recordingsでデビューする新しいコラボレーションプロジェクトがありますので、お見逃しなく!
さらに、Is It Balearic? Recordingsでは別の12インチのリリースが控えており、今年後半には新しいアルバムの制作に取り掛かるかもしれません。

※ 「Marbaix Memoranda / Der Kaputte Bananenwagen」、「Lobster Boys」共に現在発売中

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Max Essa

1993年、伝説的なWarp Recordsからプロデューサーとしてデビュー。これを皮切りに、90年代にはイギリスのPaper Recordings、D.i.Y Discs/Strictly 4 Groovers、イタリアのD-visionといった独創的なハウスミュージック・レーベルから次々にレコードをリリース。2006年にはロンドンに拠点を置くレーベル、Bear Funkと活動を開始。3枚のソロアルバムをリリース。
 2010年には、Is It Balearic? Recordingsからの2ndシングルを発表。この12inchに収録にされた20分にも及ぶ壮大なメイントラック「Panorama Suite」は高い評価を得て、作曲家・プロデューサーとしての名声を確立することとなった。翌年の11年には「Feel It In Your Body」をリリース。この作品はAndrew Weatherallによるサポートを受け、B面に収録された「Heartache」は、ニューヨークの伝説的なDJであるDavid Mancusoをはじめ、その他大勢のDJのプレイリストに掲載された。
 2008年に日本に移住してからは毎週末、様々なクラブでDJとしてプレイ。2013年には、アメリカ各地でのツアーを行い、翌年は7月から8月にかけてヨーロッパ・アメリカツアーを行う傍ら、スタジオワークでも様々なレーベルからリリース。
 2015年にアルバム「Vacations Never Taken」をビクターより発売。同年にブラジル、インドネシア、ベトナムへのツアーも敢行。 今まで発表した作品は、シングル約35枚、アルバム7枚、プロデュース4枚、リミックスワークでは70枚以上にも及ぶ。