AFTER HOURS SESSION

Kohei

- 今回のミックスに込めた思いやアイデアについて、お聞かせいただけますでしょうか? フロアが沸きそうな大ネタも繰り出して、実際の現場を意識した内容にも感じました。

最近のDJでよくかけてる曲を中心に構成しました。FloFilzと一緒に高知から高松まで車で移動してる最中に90sのクラシックを聴いていたり、レコ屋で古いジャズを掘っていたりと、最近の出来事から影響を受けてこのミックスになりました。YouTubeでの配信なので、家で聴く方が多いのかなと思ったので、最初はじっくり聴ける曲を中心に、後半は色々かけて「懐かしい」とか「この曲知らない」みたいな出会いがあれば嬉しいです。


- 普段ミックスを作成する際のご自身のアプローチ方法について教えてください。

1時間のミックスなら、最近買った(ハマっている)レコード数枚をかけようと決めて、それを中心に構成していくことが多いですね。DJって一期一会な部分があるので、その時のフィーリングを重視してやっています。録り終わった後に聴き直して、「なんか考えてた流れと違うな」と思うこともよくある気がします。


- レコードでDJをやることの魅力はどんなところにあると思いますか?

先日京都でDJをさせてもらう機会があって、久々にUSBでプレイしたのですが、現場をロックすることは出来た一方で、難しいのが選曲で、文字情報だけで曲を選ばないといけないのが大変でした。レコードはジャケットだったり、視覚情報も手がかりにしながら選盤出来るので、個人的にはありがたいなと思っています。視覚情報から得ている情報の方が人間の脳は大きいらしいので、それも影響してるんじゃないかなと思ってます。


- レコードでDJをする際に拘っているポイントはありますか?(例:極力オリジナル盤を使うようにしている、針やヘッドフォンなど機材に拘っているetc)

今日使った針は高円寺にあるEAD Recordsさんでカスタマイズしていただいてます。

ボディの部分をウッドに交換しています。プラスチックよりもウッドの方が音の響きは良くて、リード線も「こんなに小さい線が影響しないでしょ」と以前は思っていましたが、多少なりとも違いはあると思います。他にもシェルやワッシャーなど嘘のような本当の世界が広がっているので、興味がある方は、コンコルドじゃない針を持ってEAD Recordsへ行ってみてください。店長のヨウゾウさんが優しく教えてくれます。


- Koheiさんは、ハウスやヒップホップに留まらず、あらゆるジャンルに対応可能な“カメレオン”DJだとご自身でもおっしゃっていましたが、そんな中で今一番ハマって掘っているジャンル、プレイしていて楽しいジャンルはありますか?

10代の時はヒップホップとハウスばかり聴いていました。なので詳しい範囲で言うとその2つになると思います。

最近はジャズ、ワールド、和物にハマっています。ジャズは50年代~60年代の、オリジナルは高くて買えないようなあたりにも足を突っ込み始めています。ワールドはカッコいいレコードがたくさんありますが、なかなか探すのが難しくて、いつもElla Recordsさんでおすすめを聞いたり、友人から教えてもらったりしています。

海外でDJする機会や海外のラジオに呼んでもらうことがあり、日本人であることを意識すると、多少なりとも和物は知っていた方がいいかなと思い、探しています。

FloFlizから教えてもらった和ジャズは最高ですね。問題はレコードが高いってところだけです(笑)。


- Koheiさんは、かつてアメリカに住んで、DJをされていた経験もお持ちですよね。Koheiさんが感じるアメリカと日本のクラブカルチャーの違いや、日本ならではの魅力はありますか? 逆に「日本ももっとこうなったらいいのに」というポイントがあれば、それも教えてください。

まずクラブの数がこんなにあるのが東京の凄いところだと思います。みんなが憧れているニューヨークやロンドンでも、音がいい箱は数えるくらいしかないと思います。音響さんのレベルの高さは世界一じゃないでしょうか。オーナー側のオーディオへの理解や造詣の深さもすごく高い気がします。

日本人DJはみんな繊細で、本当にスキルが高いと思います。特にヴァイナルDJのレベルの高さは世界屈指だと思います。海外に出て行ったらスターでしょって思うDJが何人もいる気がします。

最近よく思うのが、東京はシーンが細分化しすぎていて、周りとの交流があまりないことですかね。もうちょっと他のシーンにも興味を持って、たまには異文化交流じゃないですが、シーン同士の交流がもっと深まると、いい影響が生まれるのではないでしょうか。なんか生意気なこと言っていたらすみません。。。


- Koheiさんは写真家としての顔も持っていますが、写真家としての経験や感覚がご自身のDJにフィードバックされることもありますか? あるとすればそれはどんなポイントですか?

写真家として出張で地方に行って、レコード買うってことは多々あるので、いい影響は与えているかと思います。写真家もDJも共通点があると思っていて、どちらも観察するのが大切なのかなと思っています。写真家は被写体や風景を、DJはフロアの雰囲気やお客さんのテンションなどを。

写真家とDJを両立されている方もたくさんいらっしゃると思うので、そういった方の意見も気になります。基本的には相乗効果があるような気がしますが、どちらも荷物が重いので、悩みはそのあたりです。


- DJ活動以外で、あなたのクリエイティビティを刺激するものは何ですか?

友人との会話や異業種の方の話を聞くこと、散歩すること、料理すること、旅行して新しい景色を見ること、外国の方と話をすること、本屋に行くこと、美術館や展示を見ること。

日常生活の中にたくさんヒントは転がっているので、アンテナを広げて色々とキャッチできるようにしています。


- あなたにとって、DJとして大切なマインドとはどんなものですか?

DJとして一番大事にしているのは選曲です。ミックスは皆さん上手すぎて敵わないので、「この曲をこのタイミングでいくの!?」ってワクワクするようなDJをしたいなと常に思っています。


- DJとしてのキャリアをこれから始めようとしている方々に向けて、何かアドバイスはありますか?

たくさんレコードを買って、たくさん遊んで、たくさん失敗して、自分が好きなDJの真似をして、頑張ってください!


- 年末から2026年にかけては、どのような計画がありますか?

来年は写真のプロジェクトを進めていて、無事に撮影が終われば展示をしたいと思っています。東京だけじゃなくて海外での展示も視野に入れています。DJもヨーロッパ方面での活動を増やしていきたいと思ってます。

ありがとうございました!Big up to Ella Records!!!

ブログに戻る
Kohei

東京拠点のDJ/写真家/パーティ「GOW™︎」Co-Founder。10代からヒップホップとハウスに影響を受け、現在はジャズやワールド、和モノまで幅広くプレイ。国内外のクラブやラジオに出演し、ヴァイナルオンリーのスタイルと、フロアを細やかに観察する選曲センスに定評がある。渋谷 The Room にて、奇数月の第4土曜日にレギュラー・パーティ「GOW™︎」を開催中。

GOW™