-- 前回からちょうど1年ぶり、二度目のAFTER HOURS SESSION出演ですね。前回はSoul, Disco & Funkの45sセットでしたが、今日はどんなテーマでやってくれましたか?
今日はソウル、ディスコ、ブギーの12インチを中心に持ってきました。それにLPも少しですね。
-- 前回と意識的に変化させた点は何かありますか?
前回よりももっと高揚感のあるヴァイブスにしたかったんです。前回はもう少しメロウな内容でしたが、今回はミッドテンポからアップテンポ寄りの選曲にしました。
-- 今日プレイした中で、あなた自身が特にかけたかった曲や皆に紹介したかった曲はありますか?
色々あるので順番に紹介しますね。
まずは、Jackie Mooreの「This Time Baby」。私にとってオールタイムフェイヴァリットの1曲で、オーストラリアでDJする時も毎回プレイしています。
次は、Rhyzeの「I Found Love In You」。これも大好きな曲で、今日のクロージングにかけました。『Just How Sweet Is Your Love』(1980)というアルバムに入っていて、この曲の他にもPaul KyserとLeon Stuckeyが手がけた楽曲が入っています。Jim Burgessがミックスした曲もあって、とてもいいアルバムですよ。
Dõlette McDonaldの「(Xtra) Special」(1982)もぜひかけたかった1曲です。今日の2曲目にプレイしました。オリジナルの12インチはレアでとても高いんです。今日かけたのは、私のお気に入りのリイシューレーベルのひとつであるUKのBackatcha Recordsからの再発盤です。このレーベルのリリースはどれも本当に素晴らしいですよ。
Black Iceの『Black Ice』(1982)。どこのお店かは忘れてしまいましたが、前回日本に来た時に手に入れたレコードなんです。彼らはブルーのジャケットの別のアルバム『Black Ice』(1977)が有名ですが、このアルバムは見たことがなかったんですよね。それで買ってみたら、すごくいい曲がいくつか入っていました。今日プレイしたのは「Big Fun」という曲です。ジャケットも大好きです。
Arlanaの「You Can't Keep Breaking My Heart」(1982)も大好きな1曲です。ブギーのマイナー盤で、これもオリジナル盤を見つけるのは簡単ではありません。特にコンディションのいいものはなかなかないですね。
最後は、Subway featuring Waveの「What You Do for Love」。Lee Moore作曲のとても楽しいブギーです。「Ten Toes Up」(1982)という12インチに入っています。オリジナルは激レアなので、今日プレイしたのはシカゴのPast Due Recordsからのリイシュー盤です。ここもいいリイシューをたくさん出している素晴らしいレーベルですよ。
今日はそんな感じで、レアなシングルのリイシューを中心に、一部オリジナル盤も交えたセットでした。
-- あなたは前回のインタビューで、日本を定期的に訪れることが大きなインスピレーション源になっていると仰っていました。日本を訪れるのはこれで何度目ですか?
11回目です。たくさん来ています。
-- 日本のどんなところに惹きつけられるのですか?
人、食事、カルチャー、そしてレコードです(笑)。
-- DJとしてのあなたの目線で、日本のレコードカルチャーやクラブシーンについてどう思いますか?
日本のレコード文化が好きなのは、とても“オーセンティック”だからです。レコードそのものや音に対して強い情熱を持っている人がたくさんいます。DJにとって、良いサウンドシステムを用意して、適切な機材を使いながら最高のヴァイブスを作り出すことはとても大切なことですが、日本にはそうした音へのこだわりがしっかり根付いていると感じます。
DJカルチャーに関して言えば、日本は本当に別次元ですね。DJの技術、選曲、空間づくり、そしてヴァイブス。そのどれを取っても、他の場所ではなかなか比較できないレベルだと思います。
-- あなたの国オーストラリア(メルボルン)のレコードカルチャーやクラブシーンの現状はどんな感じですか? 特に人気のジャンルやユニークな点があれば、それについてもぜひ教えてください。
メルボルンのレコードカルチャーは、この数年で急速に成長しています。レコードショップも増えましたし、レコードカルチャーやハイファイ文化に特化したバーやカフェも増えています。日本のヴェニューから受けたインスピレーションが、そういう意味でメルボルンにも移ってきているのを見るのはとても嬉しいです。DJにとっても、ヴァイナルオンリーの空間が増えています。
メルボルンはとても多様性のある街で、あらゆるジャンルを受け入れる土壌があるところが美しいですね。DJがひとつのジャンルに縛られず、もっと自由に探求しながら、さまざまなヴェニューやスペースでプレイし、受け入れられる環境があります。クラブシーンはこれからもナイトライフの中心であり続けると思うので、ハウス、テクノ、UKG、その他のダンスミュージックは常に人気があるでしょう。
-- DJの際やリスナーとしてレコードを買う際、オリジナル盤への拘りはありますか?
オリジナル盤が私にとって重要なのは、本当に大好きな音楽に関してだけです。ただ、基本的にはリイシューよりもオリジナルを選びたいとは思っています。とはいえ、銀行口座がそれを許してくれない時もあるので、その場合はリイシューで十分ということになります。
私のコレクションのかなりの部分はDJでよく使うものなので、プレイに持ち出すためにリイシューを持っておいて、オリジナル盤はコレクション用に保管するという形でもいいと思っています。
-- レコードでDJをすることの魅力はどんなところにありますか?
レコードでDJすることの難しさが本当に好きです。音質が良いところも好きですし、昔ながらのルーツに立ち返るような、本物らしさがあるところも魅力だと思います。
レコードを掘ることも楽しみの半分です。レコードを集めること、フィジカルメディアを所有することが好きなんです。レコードを持っていると、その音楽についてより多くを学べますし、デジタルプラットフォームでは見つからないレコードもたくさんあります。そういうものはさらに特別に感じます。
-- あなたにとって、DJとして大切なマインドとはどんなものですか?
DJとして私にとって一番大切なマインドは、好奇心を持ち続けることです。新しいジャンルを聴き、歴史を学び、もっとレコードを掘ること。そして何より楽しむことです!
自分のエゴではなく、その場にいる人たちに尽くすことも大切です。状況に合わせて柔軟でいること、どんな場面にも対応できるよう準備しておくこと、そして人々に音楽について伝えることも同じくらい重要だと思います。旅は終わらないので、謙虚でいるのが一番です。
-- 2026年はどのような計画がありますか?
2026年も、自分の愛することを続けていきたいです。音楽を外でプレイし続け、できれば途中で特別なギグもいくつかあり、もしかしたらまた日本に戻ってこられたらいいなと思っています。このクラフトを続けられることは、本当に名誉であり特権です。
-- 最後に、今日ふたたびELLA RECORDSでプレイした感想を教えてください!
最高でした。本当に大好きな場所です。私はずっと前から、お客さんとしてELLA RECORDSに通っているんですよ。だから東京に来るたびに必ず立ち寄って、レコードを買っています。そういう場所でこうして実際にプレイできるのは、とても楽しいです。ありがとうございました。